ゼネコン16社が建設RXコンソーシアムを設立。今後の建設業界はどう変わっていく?

建設業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)では、ロボットやIoT技術の活用には非常に大きな期待が寄せられているなか、2021年9月22日に国内の大手ゼネコンと建設企業により「建設RXコンソーシアム」が設立され、デジタル技術などに関する連携を活発化する取り組みがスタートしました。今回は、今後、業界全体の変革につながる可能性がある「建設RXコンソーシアム」について解説します。

建設RXコンソーシアムとは

建設RXコンソーシアムとは、日本の大手ゼネコン3社が幹事となり、建設企業13社と連携して業界全体の生産性および魅力を向上させるための組織です。ちなみに「コンソーシアム」とは共通の目的を達成するために協力する「共同事業体」という意味です。また、RXとは近年、国内の全産業で求められているデジタル変革(DX)にロボットのニュアンスを含めた造語「Robotics Transformation」の略語です。建設RXコンソーシアムには、以下の企業が参画しています。

幹事企業(3社)
鹿島建設株式会社
清水建設株式会社
株式会社竹中工務店
会員企業(13社)
株式会社淺沼組 鉄建建設株式会社 株式会社錢高組
株式会社安藤・間 東急建設株式会社 株式会社フジタ
株式会社奥村組 戸田建設株式会社 前田建設工業株式会社
株式会社熊谷組 西松建設株式会社
株式会社鴻池組 株式会社長谷工コーポレーション

建設RXコンソーシアム設立の目的

建設RXコンソーシアムの主な目的は、建設施工ロボットとIoT分野における技術開発の協力強化です。従来は企業が個々で行っていた施工関連技術開発のうち、ロボットやIoTアプリなどの分野における新規開発や改良、実用化のほか、「技術開発に伴う実施許諾」などの共同研究開発を活発にして、業界全体のRXを加速させることが狙いとされています。

また、建設RXコンソーシアムの設立によって、技術開発に必要なコストの削減が図れるほか、リスク分散、開発期間の短縮といったメリットや相乗効果が期待されています。具体的には類似する研究開発を共同で行えば、無駄な費用や労力を削減できるほか、開発段階からロボットの仕様を統一できれば現場スタッフが会得しなければならないロボット操作方法が減るため、ロボットが普及しやすくなります。

建設RXコンソーシアムの設立で建設業界はどう変わる?

同コンソーシアムは記者会見で「2024年までには何らかの結果を出したい」と表明しており、共同研究によるロボットやシステムなどのリリースが期待されています。また、技術連携の先には、作業の効率化による「慢性的な労働力不足の解消」や、危険な現場での作業を遠隔操作ロボットや自動ロボットに代替することで「安全性の向上」などの建設業界が抱える課題の解決につながるとされています。

ロボットによる現場作業やIoTを活用した施工プロセスの構築・運用などは、既に各企業で実用化されているものも少なくありません。今後、同コンソーシアムへの参画企業の増加や技術開発の活発化によって建設業界がより良くなることが大いに期待されています。

建設RXと関連技術にも注目しよう

建設RXコンソーシアムの概要と目的について解説しました。建設RXコンソーシアムは、2019年12月から始まった鹿島建設と竹中工務店の技術連携がきっかけとなり、2020年10月に清水建設が加わったのを皮切りに参加企業が増加し、正式な発足となりました。今後も大手ゼネコンや建設会社が参画することで、さらに建設業界全体の技術革新が加速するでしょう。また、関連業種や小中規模の企業にとっても変革が迫られる可能性があるので、BIMや自動ロボット、ドローンといったデジタル技術に注目しておくことが大切です。