アフターコロナの建設業界はどう変化する?今後の見通しを解説

2020年に世界的に猛威を振るった新型コロナウイルス感染症によって、建設業界は大きな影響を受けました。また、新型コロナウイルス感染症の流行により業界が長らく抱えていた課題も浮き彫りになり、アフターコロナを見据えた改革の必要性も明らかになりました。

今回は、コロナ禍による建設業界の影響と今後の課題、必要な取り組みについてまとめました。

コロナによる建設業界の影響

国土交通省が2021年3月に発表した「新型コロナウイルス感染症による関係業界への影響について」によると、2019年の同月比で売上金額が「減少した」と回答した建設産業の事業者は2020年5月時点では42%にのぼっていたことが明らかになっています。また、受注状況が最悪だったのは2020年8月であり、48%の事業者が「減少した」と回答しています。

住宅産業・建築設計業を対象にした調査では、中小工務店の売上金額が2020年6月に74%の企業が前年同月比と比べて売上金額が減少し、89%の大手ハウスメーカーも売上減になるなど大きな影響があったことが伺えます。建築設計業も同様に、2020年6月は76%の企業が売上金額が減少していることから、新型コロナウイルス感染症が急激に拡大した時期に、業界全体が厳しい状況に立たされていたことが明らかになりました。

コロナで見えた建設業界の課題

新型コロナウイルス感染症によって、働き方などが制限されるなかで建設業界が抱える課題も浮き彫りになってきました。その代表的な課題が「人材不足」です。コロナ禍では工事や発注の中断、さらに県境を跨いだ人流の抑止などが課題となり、現場の作業員の確保に苦慮する事業者も増加しました。やむを得ない雇い止めによって人材が業界から離れてしまうケースも危惧されており、元々、建設業界全体では人材不足が大きな課題となっていましたが、コロナ禍においてさらにその傾向が強まったとされてます。

また、アナログ作業による弊害も大きな課題として改めて見直されています。設計図、報告書、日報といった紙書類の管理による作業効率の低下はもちろん、管理者などが出社しなければ業務に支障が出るといったケースもありました。このような業務の属人化は、管理業務だけでなく職人の技術にも強く関連しており、人流が制限されるコロナ禍での工期の遅れなどにつながったとも考えられます。

アフターコロナで求められること

アフターコロナにおいては、人手に依存しない業務フローの構築と業務効率化による生産性の向上がより一層求められる可能性が高いと考えられます。例えば、AI(人工知能)や勤怠管理システム、業務管理システムを導入することで、工数管理や図面管理といったアナログ作業を効率化できるほか、BIMによって情報をひとまとめにすることで設計・企画から施工、運用まで、工程や業者を超えて生産性の向上を図ることが可能です。

また、少ない人数でより良い品質の作業を行いやすくなるため、省人化による人件費の削減にもつながるとともに、従業員の負担軽減や残業時間の抑制など職場環境の改善も同時に図れます。

ITツールを活用した改革がアフターコロナのカギ

新型コロナウイルス感染症による建設業界の影響と課題、さらに必要な取り組みについて解説しました。新型コロナウイルス感染症によって全ての企業が打撃を受けたわけではありませんが、少なからず影響があった企業は今後も事業を展開するうえではしっかりと対策を行う必要があるでしょう。

また、建設業界で働く人にとってもキャリアや身に付けるスキル、さらに働く職場選びの際もアフターコロナを考慮しなければなりません。その重要なポイントの1つが「DX(デジタルトランスフォーメーション)」であり、ITツールを活用した業務改革や活用できる人材を目指すことがアフターコロナでも活躍できる要素ではないでしょうか。

資料請求はこちら