国土交通省がBIMのワークフローと活用ガイドラインの第2版を公表。改定されたポイントを解説

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3次元モデルに情報を集約して活用する「BIM(ビルディング インフォメーション モデリング)」は、建設業界全体の工期の短縮、品質の向上などが図れるとして大きな注目を集めています。 国も「建築BIM推進会議」を設置してモデル事業を公募するなど推進に力を入れており、その普及促進の指針となる「建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活用方策に関するガイドライン」を作成し公表しています。 2022年3月30日、その最新版となる第2版が公表されました。今回はその概要と改定ポイントをまとめました。

建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活用方策に関するガイドラインとは

BIMの効果を最大化するためには、企画・設計、施工、保守・管理といった全ての工程で3次元モデルに集約した情報を有効活用する必要があります。そのため、建物の工事に関わる多くの事業者がBIMについて理解を深め、円滑に活用できる環境の構築が不可欠です。

建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活用方策に関するガイドラインの目的は、その環境構築に必要な関係者の役割・責任分担などを明確することです。国や大学、企業などで構成される「建築BIM推進会議」が策定し、第1版は2019年に公表されています。

■ガイドラインの内容(一部)

・標準ワークフロー
・BIMデータの受け渡しルール
・想定されるメリット

第1版の公表時からガイドラインを継続的に見直すことが明示されています。建築BIM推進会議のフィードバックをもとに、約2年後の2022年3月30日にブラッシュアップされた第2版が公表されました。

第2版の改定ポイント

第2版は前回よりも分かりやすい構成にワークフローの記載順が変更されています。項目ごとにその代表的なポイントをまとめました。

発注者のメリットと役割について

最上流の発注者にメリットを訴求するため、建物のライフサイクルの観点からBIMを導入する利点の記載を事例付きで拡充。利用目的や業務への取り組み方のガイドラインが作成されています。

また、BIMの活用を前提とした「EIR(発注者情報要件)」と「BEP(BIM実行計画)」の必要項目や情報についても明記されています。それぞれのひな形についても想定の利用者とともに整理されています。

維持・運用BIMの内容とライフコンサルティングの充実

施工後の建物の維持・運用フローにおけるBIMの認知度の向上に合わせ、該当箇所のガイドラインの内容が拡充されています。また、建設計画から解体までのライフサイクル全体の価値向上を目指す「ライフサイクルコンサルティング」についてデータの利用等を通じた業務も具体化されています。

標準ワークフローのパターンの追加とデータ授受の方法の具体化

BIMを活用した標準ワークフローのパターンを活用の目的に応じて整理。さらに既存の建物にBIMを導入して維持・運用するためのパターンが追加されています。また、各フローや業者間でBIMデータの授受・共有を行う際に、事前に協議すべき事項などが具体的に明記されています。第1版の公表後に実施されたモデル事業の事例が追加され、より充実しています。

ガイドラインの内容とBIMの最新動向をチェックしましょう

建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活用方策に関するガイドラインの第2版の概要について解説しました。BIMを活用することで、人材不足や3Kの改善など、建設業界全体で大きな効果があると期待されています。今後もその普及に向けて国の支援や情報発信、モデル事業の実施は継続して行われます。BIMの促進は業界全体を巻き込む潮流にあるので、企業規模や工程に関わらず、日々その動向にアンテナを張っておくことをおすすめします。