SDGsとは?基本的な考え方と17の目標を解説
近年、産業を問わず国内外でSDGsに取り組む企業が増えており、建設業界も例外ではありません。そこで今回は、ビジネスパーソンであれば知っておくべきSDGsについて紹介します。

SDGsとは
SDGsは「Sustainable Development Goals」の略語で、持続可能な開発目標と訳されています。貧困や紛争、気候変動といった幅広い課題に対する世界規模の目標であり、2030年までに解決するべき17のゴールと169のターゲットで構成されています。
策定の経緯としては、2001年に策定された発展途上国の支援目標「ミレニアム開発目標(MDGs)」まで遡ります。SDGsはMDGsの後継として2015年の国連サミットで提示された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されており、同サミットでは全会一致で採択されました。
日本を含めた先進国はもちろん、発展途上国や企業、個人などすべての組織、人が主体的にゴールを達成するための取り組みが求められています。
SDGsで掲げられる17の目標
SDGsは経済、環境、社会の3分野とそれぞれにまたがる領域の計4つの枠組みで構成されています。その枠組みのなかに17の目標があり、さらに具体的な数値目標などの169のゴールが設けられているという構造になっています。17の目標の概要を以下で紹介します。
SDGs1:貧困を無くそう
あらゆる場所、あらゆる形の貧困を終結させる
SDGs2:飢餓をゼロに
食料安全保障、栄養改善や持続可能な農業を実現し、世界中の飢餓を終わらせる
SDGs3:すべての人に健康と福祉を
福祉を促進し、あらゆる人、世代の健康的な生活を確保する
SDGs4:質の高い教育をみんなに
すべての人に包括的かつ質の高い教育を確保し、生涯学習の機会も促進する
SDGs5:ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成する。また、男女の教育格差をなくしすべての女性(女児)の能力開花(エンパワーメント)を行う
SDGs6:安全な水とトイレを世界中に
すべての人々が水の衛生的な利用可能性と持続的な管理を実現する
SDGs7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
安価かつ信頼性の高いクリーンなエネルギーにすべての人がアクセスできる社会を実現する
SDGs8:働きがいも経済成長も
人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進し、包摂的かつ持続可能な経済成長を促す
SDGs9:産業と技術革新の基礎をつくる
強靭なインフラを構築し、イノベーションと持続可能な産業化を図る
SDGs10:人や国の不平等をなくそう
各国内外の人と国家間の不平等を是正する
SDGs11:住み続けられるまちづくりを
安全、強靭、包摂的で持続可能な人間居住を可能にする都市を実現する
SDGs12:つくる責任、つかう責任
持続可能な消費生産形態を確保する
SDGs13:気候変動に具体的な対策を
気候変動及び、その影響を軽減するための対策を早急に行う
SDGs14:海の豊かさを守ろう
海洋や海洋資源を保全して持続可能な開発を実現する
SDGs15:陸の豊かさも守ろう
森林の砂漠化対策、陸域生態系の保護や回復などで生物多様性の損失を防止する
SDGs16:平和と公正をすべての人に
すべての人々に司法のアクセスを提供し、平和で包摂的な社会を促進する
SDGs17:パートナーシップで目的を達成しよう
持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップを活性化する
これから活発化するSDGsに注目しよう
SDGsの基本的な情報について紹介しました。SDGsの取り組みや注目度は持続可能な社会の実現の目標である2030年に向けて、今後、ますます活発化すると予測されています。 建設業界も社会、環境、経済とすべての分野において関わりが深い分野なので、ぜひ今後は、国や企業のSDGsの動向についてアンテナを張ってみましょう。