建設業界がSDGsに取り組むメリットとは?取り組み事例もあわせて解説

持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」の取り組みは、世界中の国、自治体、企業で活発化しています。SDGsはすべての人や組織に関わる世界共通の目標であり、当然、建設業界も例外ではありません。

今回は建設業界と関わりが深いSDGsの項目を事例とともに紹介します。また、取り組むことで得られるメリットも解説するので、ぜひ確認してみてください。

建設業界で取り組めるSDGsとは

SDGsは経済、環境、社会の3分野とそれぞれを横断する計4つの領域で構成されています。また、17の目標(ゴール)とその達成の具体的な指標などである169のターゲットがあります。SDGsに取り組む際は、業界や事業に適したゴールとターゲットを設定する必要があるでしょう。まずは数ある目標のなかから、特に建設業界と関わりが深い項目を4つ紹介します。

SDGs8:働きがいも経済成長も

人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進し、包摂的かつ持続可能な経済成長を促す

SDGs9:産業と技術革新の基礎をつくる

強靭なインフラを構築し、イノベーションと持続可能な産業化を図る

SDGs11:住み続けられるまちづくりを

安全、強靭、包摂的で持続可能な人間居住を可能にする都市を実現する

SDGs13:気候変動に具体的な対策を

気候変動及び、その影響を軽減するための対策を早急に行う

デベロッパー、ゼネコン、設計、施工会社などそれぞれの領域によってSDGsを継続して取り組む手法は異なります。SDGsの推進には、まずは全体像を把握することから始めましょう。

SDGsに取り組むメリット

継続して取り組むためには会社の事業に与えるメリットも理解し、効果を上げられるよう推進する必要があります。その代表的なものを紹介します。

企業イメージの向上

SDGsへの積極的な取り組みを周知できれば、顧客だけでなく一般消費者にも「社会課題の解決に前向きな企業」というプラスイメージを与えることができます。 ブランディングにつながり、新規顧客の獲得や優秀な人材の採用なども期待できるでしょう。

社内のモチベーション向上

SDGsに取り組むことで、社員に業務の社会的責任や貢献への意識向上を図ることもできます。日々の業務のモチベーションがアップして生産性や品質向上につながるほか、建設業界では特に深刻な「離職率の低下」の対策としても期待できます。

投資家からの評価向上

企業経営において重要な立ち位置である投資家からも、SDGsに取り組むことで評価が上がる可能性があります。近年、従来の収益だけでなく、事業活動による環境、社会の影響や企業統治を投資基準とする「ESG投資」が注目を集めています。

SDGsの取り組みはESG投資の基準に直結する項目が多いため、投資家からの評価アップにつながる可能性があります。

SDGsの取り組み事例

建設業界では、すでに多くの企業がSDGsの活動をスタートしています。以下で3つの事例を紹介します。

エネルギー消費の削減を目指す取り組み

環境に配慮した取り組みの1つが、清水建設が実施した「ZEB(ゼブ:ゼロ・エネルギー・ビル)」です。同施策は建築設計の段階からビルのエネルギー消費量を従来の50%以上の削減を目指す取り組みで、建築計画の効率化や工夫、太陽光発電によるエネルギーの自給などを行うことで実現しました。

AIを活用した技術革新の取り組み

大成建設が開発し、実証実験も行っている「自走走行型重機」は「SDGs9:産業と技術革新の基礎をつくる」に関わりが深い取り組みです。土砂の排土から積み込み場所の往復など、事前に設定したルートの運搬作業を全自動で行える次世代の施工の基盤づくりにつながります。

災害対応力の強化

住みやすい都市づくりには、迅速な災害対応が重要な役割を担います。鹿島建設は、ドローン撮影やWebカメラといったIoT技術を積極的に活用しており、2019年に発生した長野県・千曲川の浸水被害で大きな成果を上げました。

SDGsを自分ごとに捉えよう

SDGsと建設業界の関わりについて解説しました。SDGsは非常に多様な項目があり、社会や環境に大きなインパクトを与える建設業界とはとても関わりが深いといえるでしょう。関わる工程や領域、規模などを問わずSDGsに取り組むきっかけは少なくないため、普段から意識して自社の事業との関連付けを試みてはいかがでしょうか。

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