V2アップデート
CADEWA Smartがさらにバージョンアップ。
3DモデリングやBIM対応など、建設DXを推進
注目度の高いBIMへ対応するため、広く普及する「Revit」とのデータ連携を強化。2次元建築図を一括3次元化できる機能を搭載し加速する3Dニーズに対応。また、施工上の問題点を検知する「施工チェック」機能を強化し62チェック項目に拡充しました。
Revit(3D建築CAD) 連携
「Revit」はAutodesk社が開発/販売している「3D建築CAD」で、昨今BIM対応が進む中、ゼネコンでもRevitで3D建築図を作画する機会が増えております。 今回のV2アップデートではSmartとRevitの互換連携を実装しました。

CADEWA Smart V2ではRevitのネイティブファイルである「rvtファイル」を中間データを介さず、「直接」読込/出力可能となりました。また、作画データをRevitで読み込む際、形状の抜け漏れをチェックする「整合性チェックツール」をRevitアドインツールも提供しています。これにより、RevitとSmartで相互に干渉チェック確認ができ、精度の高い総合調整と時短に貢献します。

部材変換機能の拡充
汎用建築図面を読み込んだ際、建築部分を3D化させるための部材変換機能が拡充されました。 従来のCADEWA Smart では、建築図面を下敷きにして、壁や柱などの建築部材部分を、設定した大きさでなぞって3D化する必要がありましたが、V2では一括変換機能を搭載し、建築の3D化がより簡単にできるようになりました。

施工チェック機能の拡充
CADEWA Smartのコンセプトである「かしこさ」の拡充として、施工チェック項目を追加しました。 施工チェック機能は施工図作画後の不整合を検知し一覧化する機能で、現状の49種に加え、新たに13種のチェック項目を追加し合計62種をチェックできるようになりました。
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No | 設定項目 | 引用元 | チェック概要 |
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1 | 梁の貫通スリーブ | ー | 梁を貫通するスリーブ位置、大きさが適正か |
2 | プルボックスの材料および仕上 | 独自 | 部屋情報が一般屋内-いんぺい場所のときのプルボックスの材質をチェックする 部屋情報が一般屋内-露出場所のときのプルボックスの材質をチェックする 部屋情報が湿気、水気の多い屋内のときのプルボックスの材質をチェックする 部屋情報が一般屋外場所のときのプルボックスの材質をチェックする 部屋情報が一般屋外を除く屋外のときのプルボックスの材質をチェックする |
3 | スピーカーの設置数 | 独自 | 部屋の面積から適正なスピーカーの数をチェックする |
4 | スプリンクラヘッド配置 | 消防法 | スプリンクラヘッドが一部屋(13平米以下ごと)に包含(水平距離2,6m以下)しているかチェックする |
5 | 消火栓配置 | 消防法 | 1号屋内消火栓があるかチェックする 2号屋内消火栓があるかチェックする 屋外消火栓があるかチェックする |
6 | 電気室の配管貫通 | 電気室、EPSを貫通している配管をチェックする | |
7 | 配線とかい回路番号のリンク | 機器器具と回路番号がリンクづけされているかチェックする 配線と回路番号がリンクづけされているかチェックする |
|
8 | 放火区画貫通ダクトのFD配置 | 消防法 | 放火区画を貫通しているダクトにFDが取り付けられているかチェックする |
9 | 送風機周りのキャンバス長さ | ー | ファンの吐出側、吸込側に接続しているキャンバスの長さをチェックする |
10 | 平行な角ダクトと壁の重なり | べからず集 | ダクトと間仕切り壁が重なっているかチェックする |
11 | 減圧装置の安全弁配置 | 公共建築工事 標準仕様書 |
減圧弁の指定距離以内に安全弁があるかチェックする |
12 | 鋼管伸縮継手配置 | 日本空調衛星 工事業協会 |
管路の伸縮を吸収するために箇所ごとに伸縮継手があるかチェックする |
13 | 塩ビ菅伸縮継手配置 | べからず集 | 管路の伸縮を吸収するために箇所ごとに伸縮継手があるかチェックする |
梁を貫通するスリーブの「位置」「大きさ」の適正チェック機能が追加されました。 また、「消防法」の観点から「防火区画を貫通するダクトのファイヤーダンパ設置有無」、「スプリンクラーの散水範囲が部屋に対し包含されているか」「設置した屋内・屋外消火栓がフロア全体を包含されているか」のチェックを追加しました。プルボックスの材料チェックとして、屋内、屋外、湿気/水気の多い場所」で、施工場所に適した材料であるかをチェック可能です。

衛生器具の部材登録強化(TOTO)
衛生器具の部材強化で、「TOTO部材」をCADEWA Smartで登録できるようになりました。 TOTOのホームページからダウンロードした衛生器具(Zipファイル)を、Smartへ簡単に登録する専用機能を追加し、より利便性を向上させました。

その他アップデート情報
空調・衛生部材の追加です。今回、「約170種」を追加しました。これは一部例ですが、小口径桝,伸縮継手,ボイラ-,冷却塔など追加しております。

「電気部材」と「建築部材」の追加についてご紹介します。今回、電気で「約200種」と「配線部材」を追加しました。下の図は一例ですが、「テレビ共同受信設備、カットリレー、アンプ、遠隔操作機」や、配線は「耐火ケーブル」を追加しております。
また、建築部材も「約20種」、「出窓、円弧窓、アコーディオンカーテン、引き違い戸、シャッター、車」などを追加しました。

次に互換強化、「Real読込機能の強化」として、ZDUXデータの読込対象を拡大しました。V1ではReal2017専用でしたが、今回「Real2015」シリーズでも読込可能となりました。

V1での文字高設定は「実寸」でしたが、V2から「プロット」に変更しました。プロット「2.0」で設定した際、図面縮写に応じて文字の大きさが変わります。
また、今回スタイルパネルの表現も視認性を高めて操作しやすく改良しました。
プロパティに埋め込んだスタイル設定画面は、2列表示を基準としたデザインに、右の歯車マークをクリックすると一覧編集ウィンドがポップアップし、全体を確認しながら色、線種、線幅、文字スタイルなど分かりやすく設定可能です。

Smartでは、汎用図形をマウスでつまんでスイープすることで立体化できます。V1では、1つの図形ごとに立体化させる仕様でしたが、V2では複数まとめて立体化させる事ができるようになりました。 より3D汎用図形の作画効率を向上させました。

Smartではスナップ機能が搭載されており、作画補助機能として、作画中マウスに様々な座標を表示します。今回、そのスナップ機能を利用せず、数字とキー操作でマウス位置を移動できるようになりました。
図の例では、「5000」と数字を入力いただいた後、「→矢印キー」を押すと、マウスが右水平方向に5,000移動させる動きができます。より早く、正確に作図されたいと言ったご要望に応え、Realに搭載されていた機能を復活させました。

建築図の通り芯を「CADEWAの通り芯」化する機能ですが、今回、建築図の通り芯汎用線をマウスで指示して、通り芯寸法を設定する機能を拡充しました。また、作画後の通り芯の「一括編集」、作画後の通り芯1本ごとの「延短編集」も可能になりました。

今回ルート分割コマンドで、各属性に合わせた「定尺割」数値を設定できるようになりました。これにより、一括で各属性に合わせた定尺割を表現できるようになり、よりスピーディーに図面を仕上げることができます。

V2では、「ひょっとこ」の接続パターンと「直付け」接続機能を追加しました。この平面図例の一番左が、「レベル差無しの直付け」、真ん中が「レベル差のある直付け」接続パータン、一番右が、「レベル差のあるひょっとこ接続のパターン追加」の例となります。下記の図がCGにした際のイメージ図となります。

ルート作画コマンドに「メジャー」機能を追加し、適切なサイズで簡単に作画できるようになりました。下記の図が「ダクト」の設定画面で、「風量基準」「圧力損失基準」を選んでいただき、各設定数字によって適切なダクトサイズ計算して設定します。
また、ルート作画コマンドのプロパティパネルで、「流量」「風量」値を入力すると、逆算して 「配管呼径」「ダクトサイズ」を算出する機能を追加しました。より、高品質な図面作画を支援します。

V2から、「冷媒サイズ表」が作画できるようになりました。作画済の冷媒サイズ表内容ものプロパティから更新可能です。また、冷媒サイズ表に連動した「冷媒サイズ記号(A、B等)」が作画でき、作画済の冷媒管に冷媒記号を紐づけ、対応するサイズを付与できます。サイズ表連動により、図面品質を、より向上させることができました。

機器を選択した際、そのプロパティからパラメトリック寸法値を変えることで、機器の細かな形状を変える事ができます。今回設定値にマウスを近づけると、この図のような図解が表示され、どの部分の寸法であるかを赤枠でガイドします。より分かりやすく設定変更できるかと思います。
現状、全ての機器に対応しているわけではありませんが、未対応の機器も順次対応していく予定です。
